十月末の上高地を訪ねてみたくなった。
2010.10.30 Saturday | category:Travel
十月末の上高地を訪ねてみたくなった。閉山にはまだ半月を残すが、すこぶる寒さに大正池近くを歩く人は誰もが早足だった。なにしろ3℃しかないのだから。小雨に霧も濃くて。
このような時は何よりも火が有難い。上高地帝国ホテルの大きな暖炉に薪がくべられる。
ホテルの図書室には装丁の美しい山岳関係の古書が並ぶ。菅原さんの写真集『神河地』も。
翌日は曇りのち晴れ。朝食後にはお天道様が顔を出してくれた。紅葉には晴れが良いよう。
明神池までのんびり行った。穂高神社奥宮で安産祈願をするとさっと雲も流れて、神河地。
タイミング良く嘉門次小屋の囲炉裏にあがれてイワナにありつく。蕎麦もうまかった。
この道や 行く人様々 秋の暮
合羽橋からのおきまりのショット。いや、上高地けっこう良いかも。いままで失礼。
同じく71年に発表された『BLUE』。すべてがあまりにも違うのです『TAPESTRY』とは。
2010.10.24 Sunday | category:Entertainment
BLUE_Cover
同じく71年に発表された『BLUE』。すべてがあまりにも違うのです『TAPESTRY』とは。
ジョニ・ミッチェルにはどこか自分自身ではなく、第三者的に見つめたような感じがある。前作のなかの『For Free』のような曲は、時間をかけないで街の一角をさっとスケッチするような雰囲気の良さがあると同時に、誰の視点だかわからないような怖さも感じる。さらに本アルバムの『California』という曲ではかなりトリッキーに、異邦人的視点を遊んでいる。ともすればこういう曲は時代が過ぎると鼻につくようになるがジョニ・ミッチェルの曲にはそういったことがない。たぶんそれは創られたようなものではないからとぼくは想像する。いったって自然体でそんな詩や曲が出来たりするのだと思う。その姿勢とは機を織るというよりスポーティで自由自在、また小説より俳句をつくるような感じなんじゃないかな。
BLUE_Vinyl
レコードはREPRISE MS2038 RE2というものだが、初盤は滅多に市場に出ない。初期盤とマトリックス番号なんかも同じようだから、要は自分の耳でその違いを確かめる他ない。
これはプロモション用の白ラベル。プロモ盤=初盤というのは乱暴だと思が、この盤は所謂ファーストプレスの音の特徴を持っている。極めて繊細なディテールを瑞々しく描いていくので生々しく、そしていて聴き疲れない自然さを持っている。残念ながら他ではここまでは追求できない。
つづれおりというは横糸で絵柄を表現する。目には見えない縦糸は
2010.10.23 Saturday | category:Entertainment
TAPESTRY P1_Cover
つづれおりというは横糸で絵柄を表現する。目には見えない縦糸は縁の下の力持ちといったところだろうか。しかしこの1971年発売のオリジナル ODE70 SP-77009 両面マトP1というレコード盤からは見えない縦糸の部分が透けて見えるような気がする。明も暗も経験した、時という縦糸が強く感じられる。より人間臭い感じの音のようにぼくは感じていて好きだ。
TAPESTRY S1_Cover
両面マトS1というレコード盤は横糸で描かれた素晴らしい絵を素直に見せてくれるようだ。友人たちもこちらの盤のほうが聴き馴染んだ、違和感を感じない音だという声が多い。
キャロル・キングの表現者としての才能を十二分に感じながら鼻歌でも歌いたくなるような軽やかさを持っている。縦糸は控えめにその黒子の役目に徹している。それもそれでいい。
TAPESTRY_Vinyl
『TAPESTRY』というキャロル・キングのアルバムはとても内容にあったタイトルをつけたものだと感心することしきりだ。現在色々なヴァージョンのCDが発売されているがお薦めはだいぶ値段が高いが限定盤のBlu-spec CDが良いと思う。音質はオリジナル初盤両面マトS1に近く、CDのなかではかなり良質の音だと感じた。対訳がついているのもとても良い。
Bonzaipaint 26 初展示会ありがとうございました。
2010.10.18 Monday | category:Boldstyle
Nakameguro Oct 2010
Bonzaipaint 26 初展示会ありがとうございました。ブランドディレクターの石川さん、製造プロデュースのラウンドさん、マークロゴを提供してくれた豊田さん、お手伝いいただいた多くの皆さんに感謝いたします。来春から店頭デビューです。よろしくお願いいたします。
小さいほうのKIKISAには
2010.10.17 Sunday | category:Objects
KIKISA Oct 2010
小さいほうのKIKISAにはシングルモルトを注ぎ、片方にはインスタントコーヒーをいれた。ちょっとだけ紅葉の上高地にいるような気になって嬉しくなった。インスタントトリップ!
徳川家康公400年祭のプレイベント
2010.10.16 Saturday | category:Entertainment
Nikko Oct 2010
徳川家康公400年祭のプレイベントとして日光東照宮で行われた盆栽展『日本大宝樹展』に行った。東照宮は好きではないが霧に煙った日光の山はとても良かった。五葉松の作品の多くは猛暑の影響か葉先が縮れ、少し茶に変色していて気の毒だった。しかし一位、真柏、皐月、松などの風格がありで緻密極まりない作品から、けやきやもみじの山もの、かりんやまゆみの実もの、草木の小品まですべてを見られる数ではなかったが、とても楽しめた。
絵に描いたような盆栽の姿は奇跡としか言いようがないほどのものだが、灯籠の上の小さな雑木林にもまた別な生命の力を感じる。