The White Book
2009.01.18 Sunday | category:Boldstyle

これから作るという時が一番楽しい。だから作り終えたものにたいして興味がない。しかしそれだけではいけないようだ。ビームスの永井さんから作品集のお話をいただいた時、興味を掻き立てられたのはモノクロでという制約だった。Tシャツなどのグラフィックでは、色やインク自体がとても重要な要素となる。それをモノクロで再表現出来るだろうか?普通ならそう思うだろう。ただぼくの場合は色をあまり意識しないでグラフィックを作る事が圧倒的に多い。制約というよりむしろ、この作品集にある姿がオリジナルに近い像だとも言える。企画が進むうちにモノクロ本という制約は変更されたのだが、ぼくはそのままとした。
そして画竜点睛を欠く事なく本と成り得たのは、グルーヴィジョンズの伊藤さんに書いてもらった文章のおかげだ。解説文は時系列に並べた作品に十年という時の流れを加え、色々な事柄はみごとに交通整理された。
末筆ですがお世話になった皆様に感謝いたします。
立沢トオル作品集はTOKYO CULTUART by BEAMSにて販売しています。