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奇人と異才の中国史


井波律子著『奇人と異才の中国史』岩波新書を読む。春秋時代の孔子(前551一前479)から近代の魯迅(1881一1936)まで、約2500年の中国史からさまざまな分野で活躍した56人をとりあげたものだ。多岐にわたる登場人物はみな3ページ以内できびきびと簡潔にかつ生き生きと紹介されている。これだけでも十二分に価値のあることと思うけれど、さらに本著は、I.古代帝国の衰退(1.すべての始まり=春秋・戦国・秦・漢 2.乱世の英雄と批評精神=三国・西晋 3.花開く貴族文化=東晋・難南北朝)II.統一王朝の興亡(1.政治と詩の世界=唐・五代 2.新しい知識人たち=宋 3.世界は広がり思想は深まる=元・明)III.近代への跳躍(1.王朝交替期を生きぬく=明末清初 2.歴史と芸術をみつめなおす=清 3.西洋と向き合って=清末・民国初期)のように時代の流れの横糸構成を明確化し、56人の生涯という縦糸にしっかりと結びつけている。人と歴史のドラマが一体化したスケールの大きな、それでいて快適なテンポを保つ中国史の良書だと感じた。
さて拙い紹介はこのへんで切り上げよう。北宋の第八代皇帝の徽宗(きそう、1082一1135)は優れた書家、画家であり風流な王族として生涯を送るはずだった。しかし兄の七代皇帝が夭折したため皇帝の座に即くことになってしまった。人は皆生まれを選ぶことは出来ない。北宋を滅亡に追い込んだことも、偉大な芸術家であったことも徽宗が徽宗の人生を生きたことに尽きる。北宋(時代)にとっても徽宗(人)にとっても不幸なことだが。北宋は女真族の金に滅ぼされるが、徽宗の編み出した細く鋭い楷書の『痩金体』(そうきんたい)は滅ぼされることはなく、遠い時代をへて1996年に台湾のコンピュータ用のフォント・ソフトウェア会社DynaComwareによってデジタル・フォントとしてよみがえっている。また徽宗の院体画の絵画 『桃鳩図』(個人蔵)は現在日本の国宝に指定されている。
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