千駄堀
2012.05.01 Tuesday | category:Children
松戸市の中心に千駄堀という谷地がある。その周辺の水と森の豊かな環境を将来へ残すために作られたのが21世紀の森と広場。千駄堀池を中心に、複数のテーマをもった広場や施設で構成されている。が、そのほとんどは湿地や森林を生かした昔からのままの姿をしている。50ヘクタール、東京ドーム約10個分もの広さがあり、一日でまわれるような規模ではない。
ぼくたちはみどりの里という里山の光景を模した広場を散策した。小川の側にはタチヤナギが涼しげに茂り、その傍に轍ができた土の道が寄りそって続いている。子供たちはザリガニ釣りをしたり、鴨を追いかけていた。小規模だが麦畑や水田もあり、やがてそれは濃い森に阻まれる。長閑でありながら人と自然がある程度の緊張感を持って共存していた里。今ではその姿、思想ともにほとんど喪失してしまったように思えるのでより郷愁を誘う。
21世紀の森と広場では現在除染作業が続いている。不運な事に少し線量が高い地域となってしまったうえに、窪地という地形も関係しているのだと思う。が、皮肉な話だと思う。